若手議員たちは連日合コンに明け暮れる
先週の政界は、宮崎謙介前衆院議員によるしょーもないスキャンダルで大騒ぎだった。
池田
「確かにどうしようもない失態でした。テレビでは、政治家の質が下がっているなんてコメントをを多く聞きましたが、そういう話ではありません」
違うの!?
池田
「国会議員の下半身事情に関しては、昔からヒドイものでしたから。今に始まったことではありません」
例えば、有名どころでは?
池田
「総理になる前の小泉純一郎さんは、下ネタ大王みたいな人でした。例えば派閥の会合でも、わざわざ誰かの話をさえぎってまで、前日に抱いた女性の話をしたり、突然『あ~、チ◯ポ痛ぇなぁ』と発言したり。常に周囲はドン引きでしたね」
サラリと爆弾エピソードだ!!
池田
「宇野宗佑元総理だって、神楽坂の芸者に30万円で愛人にならないかと持ちかけ、キレられて暴露される事件がありました。
山崎拓元自民党幹事長も、料亭のお座敷で彼がうっかりカバンを落としたことがあったんですが、その時カバンの中からバイブやローターがゾロゾロとこぼれ出ちゃった(笑)」
スクープ連発じゃないか!
池田
「野党でも、民主党の細野豪志さんの『路上チュー』や橋下徹前大阪市長の『制服プレイ』など。いくらでもあります。
ただ、彼らが宮崎氏と違うのは、異性スキャンダル発覚後も配偶者や支持者をちゃんと説得して、議員辞職などせず、あくまでプライベートの問題として対処したことです。支持者や自分の奥さんや恋愛相手くらい納得させられない器量では、混迷を極める国際情勢や、複雑に利害が入り組む国内政治に対応できるわけがないのです」
単に宮崎氏が小粒な政治家だってことか。
池田
「そうですね。でもそれは宮崎氏に限ったことではありません。小選挙区制になって、各党が公募で議員を集めるようになって以降、ほとんどすべての党の議員が小粒なのです。
中途半端に高学歴で、ちょっと作文してちょっと面接したら公認がもらえちゃう。小選挙区制なので、党にちょっと風が吹けば当選しちゃう。大学生が一般企業に入社するようなノリで国会議員になれちゃって、まともな人材が輩出されるわけがないのです」
確かに、小泉チルドレンの杉村太蔵氏、安倍チルドレンの武藤貴也議員、橋下チルドレンの上西小百合議員……。みんな、そんな感じなのか?
池田
「みんな、そんな感じです。最近の1年生や2年生議員たちは、『勉強会』と称する合コンばかりやっていますよ。しかも、小さな器の人間たちが国会議員になれちゃって有頂天になっていて、そのはしゃぎっぷりがヒドイ。私が見聞きした範囲だけでも、飲食店のお座敷でゲロを吐くわ、皿は割るわ、上から目線で店員とケンカするわ、トイレを汚しまくるわで、彼らの日常行動は目を覆いたくなるものばかりです」
そんなにヒドイのか!
池田
「合コンだけじゃない。フェイスブックなどのSNSでも、ちょっとキレイな顔写真の女性からメッセージが来ると、平気でナンパしまくりますからね。しかも脇の甘いことに、今回、宮崎前議員が浮気をしたような、自称タレントみたいな女性にもすぐ飛び着いちゃう。もし彼女たちが売名行為で秘密を暴露したら、党にも支持者にも家庭にも多大な迷惑がかかるのに、そんなことさえも考えられない」
公職にあるのに、なんでそんなに油断できるんだろう?
池田
「本当の選挙を戦ったことがないからです。命がけのね。小選挙区制では党の勢いのみで勝敗が決まる。自分や配偶者や後援会の力で勝ち取った議席じゃないから、フンワリとした気持ちになってしまう。
国民の役に立つ、馬力のある政治家を出現させたいのなら、中選挙区制に戻すべきです」
週刊プレイボーイ 2016年 No.10号「池田和隆の『政界斬鉄剣!!!』 vol.24」より